
懸賞や総付景品といった、オマケをつけることで購買等を促進するプロモーション手法を、「プレミアムプロモーション」といいます。
懸賞や総付景品にはさまざまなアイテムが採用されていますが、オマケはお得感を与えて購入意欲を刺激するだけではありません。ブランドロゴ入りのアイテムなど、ファン心理をくすぐり、商品への愛着を深めるファングッズでもあります。
今回は、「景品表示法の基礎知識」で解説してきた懸賞や総付景品を、プロモーションの観点から説明します。
これまでの記事で、懸賞や総付景品について説明してきました。こうしたオマケを、「プロモーション」という観点から見直してみましょう。
プレミアムプロモーションとは?

「景品表示法の基礎知識」で紹介してきたような、オマケ=商品や金品といったさまざまな「プレミアム」の提供で商品やサービスの購入を誘発するプロモーション手法のことを、「プレミアムプロモーション」といいます。
プレミアムは基本的に購入時の後押しをするものですが、「オープン懸賞」のような認知の段階にも効果的な手法です。
また、「プレミアム」は物品だけでなく、金券や旅行、近年ではデジタルの特典なども含まれます。
プレミアムプロモーションと他のプロモーション手法
プロモーションの手法には、サンプル品などで商品を実体験してもらう「体験プロモーション」や価格を下げる「プライスプロモーション」、会員限定サービスなどを設ける「制度プロモーション」があります。
プレミアムプロモーションは、こうした販促手法の1つです。違いを覚えておくと良いでしょう。
分類 | 体験 | プライス | 制度 | プレミアム |
---|---|---|---|---|
イメージ | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
概要 | 実際に対象商品を試し、体験してもらう | 価格を下げる | さまざまな制度で特典を提供する | さまざまなプレミアム(商品や金券、旅行など)を提供する |
例 | 試供品を配る「プロダクトサンプリング」や、実演を見せる「デモンストレーション」など | 「値引き」や「割引きクーポン」など | 「ポイントプログラム」や「アフターサービス」など | 懸賞や総付け景品など |
プレミアムプロモーションの種類
プレミアムプロモーションの展開方法も確認しておきましょう。
プレミアムプロモーションには、「オープン懸賞」「クローズド懸賞」「総付プレミアム」の3つの手法があります。
手法 | プレミアムプロモーション | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
区分 | (懸賞)抽選で当たる | (懸賞以外)必ずもらえる | ||||||
分類 | オープン懸賞 | クローズド懸賞 | 総付プレミアム (ベタ付け) |
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例 | ![]() |
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概要 | マスコミなどを通して広く公開され、誰でも参加でき、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供 | 商品・サービスの利用者や来店者に対し、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供 | 商品・サービスの利用者や来店者に対し、もれなく提供 | |||||
取引 | 取引に付随しない(誰でも対象) | 取引に付随する(来店、商品やサービスの購入が必要) |
プレミアムプロモーションの効果
販促手法にはさまざまな種類がありますが、プレミアムプロモーションのメリットは、商品自体の価額を下げることなく、プレミアムの魅力を上乗せし、ブランドの価値を増幅させることにあります。
とくにプレミアムはモノ自体に価値があるため、ファン心理やコレクター心をくすぐるという効果もあり、ブランドロゴやキャラクターを入れたオリジナルグッズは、ブランドへの愛着を深め、リピート購入や口コミにも繋がります。

プレミアムプロモーションのメリット
・プレミアム(オマケ)があることでお得感のある印象となり、購買意欲を刺激する
・商品にプレミアムを上乗せする手法のため、単純な値引き(プライスプロモーション)と異なり、商品自体の価値を下げない
・プレミアム自体がコレクターアイテムやファングッズになる
プレミアムプロモーションの注意点
モノ余りと言われる時代、プレミアムには魅力がなければいけません。「タダでもいらない」ものは、プレミアムたり得ないのです。
顧客の嗜好や利用シーン、商品のブランドイメージ、キャンペーン意図などに合わせ、魅力的なプレミアムを選ぶことが重要です。
また、プレミアムがあることで購入に繋がることは増えますが、継続的な購入に繋がるかは商品次第です。商品の開発に力を入れることはもちろん、プレミアムは商品のターゲットと親和性があるものを選びましょう。
キャンペーンやプレミアムにブランドのメッセージを込め、認知や購入をきっかけに、イメージを向上させてブランド力を高め、次に繋げることが重要です。
プレミアムにオススメのアイテム
プレミアムプロモーションでは、当然のことながらプレミアム(景品)の魅力が必要となるため、プレミアムの選定で効果の大小が決まってしまいます。
単純に価額が高い、ということではなく、実用性やデザイン、商品・ブランドやターゲットに合っているかどうか、が重要です。
顧客に喜ばれるプレミアム選びには、次のように商品や顧客との関係性を考えると良いでしょう。
プレミアムの選び方の例
・顧客が便利だと感じる品物
(例:主婦層をターゲットにした商品→キッチンアイテムなど)
・商品と関係のあるもの
(例:コーヒー→マグカップなど)
・ブランドのロゴやキャラクターをあしらったオリジナルグッズ
(例:お皿やキーホルダーなど)


例えばシャンプーとリンスであれば、セット販売用の特別なパッケージを作成し、プレミアムとして同ラインのトリートメントを同梱したり、商品と一緒に使える頭皮マッサージ用のシリコンブラシをつける、といったプレミアム・キャンペーンの展開が考えられます。
トリートメントは体験プロモーションとしても効果があり、気に入ってもらえれば、継続購入も見込めるでしょう。マッサージブラシは商品の効果をより高め、こちらもリピートに繋がります。
プレミアム=オリジナルグッズのススメ
プレミアムには、とくにオリジナルグッズがオススメです。

例えば、主婦層に向けた商品に、顧客が便利だと感じる「スポンジ」をつけるとしましょう。ここで市販の四角い無地スポンジをつけるのではなく、ブランドのキャラクターに型取りしたスポンジをつけてみると、どうでしょうか。キャンペーンの特別感やグッズのオリジナル感が出て、より注目を集めることでしょう。
また、昔から人気があるのが、アニメやゲームなどの有名キャラクターをあしらったプレミアムです。有名キャラクターグッズは、既存顧客以外にもリーチします。もちろん、キャラクターグッズだけでも十分話題になりますが、ここで単に有名キャラクターグッズをつけるのではなく、自社製品のイメージキャラクターと有名キャラクターをコラボさせたオリジナルグッズを作るなど、一工夫してみましょう。グッズに特別感が生まれ、プレミアムとしての価値がアップします。また、話題性も生まれ、広告・販促効果も高まることでしょう。
プレミアムの制作例
販促日本一では、さまざまなオリジナルグッズの制作が可能です。キーホルダーやバッグ、ペン、タンブラーやタオルなど、多種多様なグッズを制作いたします。掲載のない商品でも、お気軽にご相談ください。
販促日本一では、社名やロゴといったシンプルな名入れだけでなく、キャラクターが映えるフルカラーのオリジナルグッズも制作可能です。メーカーと交渉し、オリジナル商品の製造も可能。
「オリジナルの型抜きキッチンスポンジを作りたい」「ブランドカラーのマグカップを作りたい」「パッケージにもこだわりたい」など、ご希望があればお気軽にご相談ください。
景品表示法とプレミアムプロモーション
プレミアムプロモーションと景品表示法との関係を図にすると、以下のようになります。
取引に付随しない「オープン懸賞」だけ、景品表示法の例外となっていることがわかるでしょう。
選ぶ手法によって、景品表示法による取引価額の制限があるため、注意が必要です。
手法 | プレミアムプロモーション | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
区分 | 懸賞 | 懸賞以外 | ||||||
分類 | オープン懸賞 | クローズド懸賞 | 総付プレミアム (ベタ付け) |
|||||
一般懸賞 | 共同懸賞 | |||||||
例 | ![]() |
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![]() |
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概要 | マスコミなどを通して広く公開され、誰でも参加でき、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供 | 商品・サービスの利用者や来店者に対し、単一の事業者が、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供 | 商品・サービスの利用者や来店者に対し、複数の事業者が参加して、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供 | 商品・サービスの利用者や来店者に対し、もれなく提供 | ||||
取引 | 付随しない | 付随する | ||||||
景品表示法 | 対象外 | 対象内 | ||||||
価格 | 取引価額 | 景品類 限度額 |
取引価額 | 景品類 限度額 |
取引価額 | 景品類 限度額 |
取引価額 | 景品類 限度額 |
規制適用無し | 規制適用無し | 5,000円未満 | 取引価額の20倍 | 取引価額にかかわらず | 30万円 | 1,000円未満 | 200円 | |
5,000円以上 | 10万円 | 1,000円以上 | 取引価額の20% | |||||
景品類限度額総額 | 規制適用無し | 懸賞に係る売上予定総額の2% | 懸賞に係る売上予定総額の3% | なし |
懸賞について、詳しくは「2つの懸賞と景品表示法」をご覧ください。
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■参考文献
・「景品表示法」消費者庁
・「景品規制の概要」消費者庁
・『事例でわかる景品表示法 不当景品類 及び不当表示防止法ガイドブック』消費者庁